近居とは、子供の世帯と親の世帯が近い距離で暮らす状態を指します。メリットは、子世帯と親世帯が同居をするよりもプライバシーが守られる点にあります。近年では近居が増えているとして話題ですが、それは少子高齢化や不況が背景として考えられるでしょう。不況により世帯主の収入が減ってきており、子供を育てる世帯が共働きをするケースも増加傾向にあります。
しかし、預かり保育や学童保育などの預かりは、夕方までというところが多いのが現状です。それだけでなく、子供が病気になった場合にも預けられる場所もしっかりとは整っていないでしょう。こうしたことから、夕方以降に子供が病気になった場合に親を頼るために、親の家の近くに住居を構えるのも理由です。少子高齢化社会であるため、孫の数も減少しています。
それにより、親世帯は人数の少ない孫と共に過ごせる時間を長く持つために選ぶのです。また、高齢になった時に子供世帯が近くにいると安心であることも、理由となります。自治体も支援するようになっています。例えば、補助金の対象となる自治体もあるでしょう。
東京都墨田区の場合は、三世代同居・近居住宅取得助成金が整っているのです。これは、義務教育を修了する前の子供がいる世帯が、親世帯と近居や同居をする場合に有効な助成金です。三世代同居・近居住宅取得助成金では、新築住宅の購入は50万円、中古住宅の購入は30万円が助成されます。そして戸建てやマンションなどが対象であり、中古マンションは耐震基準を満たす点が条件です。